海老は高たんぱく、低脂肪で栄養豊富な食材です。普段の食事に積極的にエビを加えることで、さまざまな健康効果が期待できます。今回はエビの栄養価や効果的な食べ方についてご紹介します。

海老の栄養価

①タンパク質

たんぱく質は糖質や脂質と並んで生命維持や体を動かすのに必要なエネルギーの元となる栄養素で、内臓や筋肉、ホルモンなど体の各部の材料になります。不足すると体力や免疫力、思考力など体全体の機能の低下に繋がり、筋肉の減少による基礎代謝の低下を引き起こします。エビの身の部分には100gあたり20g前後のたんぱく質が含まれており、高たんぱく低脂肪で知られる鶏むね肉に匹敵する高たんぱく食品です。

②カルシウム

骨や歯を作るのに欠かせないミネラルです。体内にあるカルシウムの99％は骨と歯に存在しています。また、筋肉を動かしたり、精神の興奮をおさえ安定させるなどの効果もあります。カルシウムは吸収されにくい栄養素のひとつですが、ビタミンDと一緒にとることで吸収率がよくなります。

③ビタミンＥ

強い抗酸化作用を持ち、体をストレスから守り、老化を抑える効果があります。不飽和脂肪酸の酸化を防ぎシミやしわの増加を防ぐ、毛細血管を広げて血行を改善する、悪玉コレステロールの酸化を防止して動脈硬化を予防するなどの効果が期待できます。

④タウリン

タウリンはアミノ酸の一種です。肝機能を高める効果や血液中のコレステロールや中性脂肪を減らす効果、動脈硬化や心疾患の予防、視力の回復などに効果が期待できます。また肝臓の酵素の働きを助けるため、アルコールの分解を促進させる効果もあります。牡蠣やサザエ、タコなどにも多く含まれています。タウリンは水に溶けやすいので、煮汁も一緒に食べられる料理にすると効率的に摂取できます。

⑤アスタキサンチン

アスタキサンチンとは鮭やえびなどに含まれる赤い色素のことで、カロテノイドの一種です。ビタミンEの1000倍以上の高い抗酸化作用があるといわれており、紫外線による肌のシミやシワを防ぐ効果が期待できます。また、脳や目の健康維持、老化防止にも効果が期待できると言われています。

効果的な食べ方とは？

殻ごと食べる

えびの殻と尾には丈夫な骨や歯をつくるカルシウム、強い抗酸化作用で体内の酸化を防ぐアスタキサンチン、不溶性食物繊維で免疫力のアップやコレステロールの上昇を防ぐキチンが豊富に含まれているので、よく焼いたり、揚げるなどすると無駄なく摂取することができます。

【おすすめのレシピ】

①エビのふりかけ

1、耐熱皿にエビの殻を並べ、電子レンジ600Wで3分加熱し、裏返して、さらに3分加熱する


2、ビニール袋にエビの殻を入れて、綿棒などで細かくなるまで砕く


3、フライパンにごま油を入れて加熱し、砕いたエビの殻、塩（小さじ1/2）、かつおぶし（小袋1パック）、いりごま（小さじ1）、青のり（小さじ1）を入れて炒める


4、冷めたらタッパに詰め、乾燥剤を入れて冷蔵庫で保存する


無添加でカルシウムが豊富に採れるお勧めのふりかけのできあがりです。

1、エビの頭と背わたを取り除く


2、ニンニク（2片）をみじん切りにして、オリーブオイルで炒める


3、エビを入れて強火で炒め、塩コショウ（適量）を入れる


4、ある程度火が通った時点で、白ワイン（30㏄）を入れて蓋をする


5、最後にバター（5g）をいれて全体に馴染ませる


6、お皿に盛り付けて、みじん切りパセリを振りかける


ガーリックの香りがそそられる定番レシピですが、ご飯のおかずや、おつまみにもおすすめです。

③エビのから揚げ

1、エビの背わたを取り除く

2、ジッパー付きの保存袋にエビ、料理酒（大さじ1）、レモン汁（大さじ1）、鶏ガラスープの素（小さじ1）、すりおろした生姜（小さじ1）、すりおろしたニンニク（小さじ1/2）を入れてよく揉み込み、冷蔵庫で30分ほど寝かす

3、キッチンペーパーで2のエビの水分を拭き取り、片栗粉をまぶす


4、170℃の油で、火が通るまで5分程揚げ、キッチンペーパーにのせて油を切る


5、お皿に盛り付けて、パセリをのせる


エビを丸ごと唐揚げにした、殻の香ばしさも堪能できる料理です。